次のアップデート0.12.11から開始される造船所にて登場するTier9イタリア大型巡洋艦ミケランジェロについて性能・使用感を書いていきたいと思います。
性能
抗堪性
HP66,100とフランス大型巡洋艦カルノーに次ぐHPを有しております。ナポリのようなインチキとは異なりこの艦艇は大型巡洋艦に分類されるため火災時間が60秒であることに注意しましょう。
装甲について。
艦首艦尾25㎜・甲板40㎜となっており、舷側の装甲帯の一部に100㎜-200㎜のベルトがあります。
後述する主砲の射角の関係もあって、主砲を撃つことと装甲で弾くことを両立することは難しいです。両立しようと転舵を使って跳弾を狙おうとすると艦首艦尾から強制貫通でVP貫通しかねないため注意が必要です(特に接近戦時の艦首からの貫通)。
主砲
いわゆるシュペー散布と呼ばれる大型巡洋艦らしい主砲です。イタリア艦艇らしくSAPを使用でき、代わりにHEを使用することが出来ません。AP貫通力は他国の大型巡洋艦に比べて低めですが、大型巡洋艦相応の貫通力は有しております。
特筆すべきは主砲配置からくる射角の悪さです。
主砲配置は時代によって色々あるわけですが、このTier帯の艦艇の基本(?)であるab-xy配置ではありません。魚雷発射管がありそうな艦艇中央部に主砲を配置しております。
4連装砲であることも相まって主砲の斉射角は前方後方共に38度と悪く、主砲1基を志向するにも30度の射角を取らなければいけません。これはゲーム的には確率跳弾の角度に当たり、跳弾優遇を持つ艦艇であれば余裕で貫通判定のため、主砲射撃時は常に不利を背負っていると言えます。
副砲
奇妙な主砲配置の裏に隠された真の主砲です。SAPであるため火災発生こそないものの、独第2戦艦ツリーを超える副砲火力を叩きつけます。
副砲運用に伴って隠蔽距離との差が気になるところですが、最良隠蔽11㎞に対して副砲射程10.5㎞と現実的な使用に耐えられる数値となっております。もちろん副砲の散布界優遇もあり、米副砲戦艦や独第2戦艦よりも良い数値となっております。
魚雷
射程は短いものの日本駆逐艦に比肩する威力の高い魚雷を有しております。魚雷配置はシュペーやナポリと同じ艦尾の配置となっており、片舷指向門数は3門となっております。
排気煙幕を絡めた接近戦用と考えるのが妥当です。
対空
イタリア巡洋艦らしい短射程対空です。爆発数こそ多いものの射程が短いため生かせる機会は少ないです。Tier8空母が本艦を攻撃する際の嫌がらせ程度の対空火力にはなると思います。
隠蔽機動性
最良隠蔽で水上11.0㎞航空8.8㎞となっております。速力は33ノットと遅い部類、転舵は14.4秒と遅いながらも旋回半径830mと大型巡洋艦にしては良い数値です。
消耗品
イタリアらしい排気煙幕持ちでありながら水中調音も搭載している。通常の水中調音ではあるものの、あるのとないのでは雲泥の差であり接近戦で重宝します。
総評・使用感など
機動戦と接近戦のメリハリが重要な
タイミング重視な巡洋艦
強力な副砲・排気煙幕&水中調音・強力な魚雷など、性能が接近戦寄りで事実強力ではあるのですが、ナポリや独第2戦艦ツリーと異なり耐久面に不安が残る性能となっている他、速力の低さがネックポイントとなっております。
そのため、適当に突撃しても軽くいなされたり副砲圏外に逃げられたりしてしまいます。幸い主砲は、射角こそひどいものですがその他は及第点であり、クロスのAP射線としては十分に機能するためそちらの活用も頭に入れておくとよいでしょう。
タイマン性能は間違いなく高く、格上すら容易に返り討ちに出来ます。しかし、それを実現するタイミングが重要です。目標敵艦艇に詰める際に側面を撃ってくる敵艦艇はいないか・空母の邪魔は入らないか・排気煙幕を使う際は敵レーダー艦が周りにいないかなど条件は色々必要なため慣れが必要です。