以前に艦長スキルのテンプレ紹介ということで書いた記事がそこそこ人気だったので、今回はとりわけ駆逐艦にフォーカスして各スキルについてつらつら書いてみようと思います。
以前書いた艦長スキルテンプレ紹介は↓
艦長スキルについて
Ver.0.11.6現在においてスキルポイントは最大21ですので、それに収まるように取得しなければなりません。そのため4ポイントスキルは最大3つまでしか取れないということは覚えておくと良いでしょう。
駆逐艦の艦長スキル
WGのおすすめスキルは無視して構わない
それでは駆逐艦の艦長スキルについて1ポイントスキルから順番に見ていこうと思います。
1ポイント
歯車のグリスアップ
ほとんどの駆逐艦の主砲旋回速度は速いため、基本的に取得することは無いスキルとなります。
では、逆に取得する必要がある艦艇はなにか。それは日駆と仏駆と一部のソ駆です。
日本駆逐艦(島風ツリー)は重巡洋艦並みの旋回速度のため取得する方はいるかもしれません。しかし、一撃離脱が基本となる日駆では後述の無線方向探知で事足りるケースが多いと思います(あらかじめ敵の方向に向けておくことが可能なため)。
キエフまでのソ連駆逐艦および仏駆はその高い機動性から全速で動き回っている場合に主砲旋回が追いつかないケースが発生します。また、あっちこっちへ撃ち回ることも多いため、敵をターゲットするまでの時間は少しでも短くできるという意味でも取得するメリットは大きいと言えるでしょう。
水浸し
魚雷の浸水率を+30%します。これは単純に発生確率を+30%という訳ではなく、港画面では確認できない魚雷の浸水確率を+30%するというものになります。これを正しく理解するには、各魚雷の元々の浸水率と実際に必要な浸水率がどれくらいなのかを知っていなければなりません。
このデータは公式wikiから確認できる↓
浸水率は各魚雷で設定されているため、この値を見て決めると良いでしょう。
浸水判定の計算式も書いてあるのですがここでは割愛させて頂きます。簡単にまとめると、この表に書いてある浸水率が300%を下回る艦艇については取得する価値が大いにあります。
消耗品技術者
主砲装填ブースター並びに魚雷装填ブースター・対空防御砲火を持つ艦艇であれば採用の余地があります。しかしそれらの消耗品を1秒でも早く再使用したいという場面は考えにくいため、積極的な採用というよりは余ったポイントで取るのが良いでしょう。
装填手
他艦種に比べ装填時間が短いため、比例して他艦種よりも価値は低いです。また、APで敵VPを貫通出来るケースもごくまれであることから取得の必要性はまず無いと言い切って差し支えないでしょう。
敵弾接近警報
砲撃戦を積極的に行う砲駆の中でも、撃ち合いに集中したいプレイヤーにとっておすすめと言えるスキルです。ここで言う”撃ち合いに集中する”というのは、”スコープを覗いた状態を可能な限り維持したい”ということです。
敵に狙われているかどうかは後述の危険察知でも分かりますが、その場合は撃たれていないかどうかを都度確認する必要があります(斉射ごとフリールックにして周りを確認するアレ)。一方で、敵弾接近警報の場合は警報が反応した時だけ確認すればいいだけですから、その分撃ち合いに集中しやすくなります。
敵弾接近警報と危険察知は撃ち合いのみで見ればスタイルの違い程度となりますが、危険察知には後述するロック数の確認というおまけ(本体?)があることを考えると、どちらを選択するかは悩みどころです。
予防整備
モジュールの機能停止確率を低減するスキルです。特に魚雷の機能停止や機関・操舵装置の機能停止は避けたいものですから、基本的には取れるなら取っておきたいスキルと言えます。
最後の1ポイントが余った場合は必ずこれを取った方が良いと言える程度には無駄にならない効果となっております。しかし、実際どれくらい役に立っているのかは謎です(体感では非常に分かりづらいし壊れるときは壊れる)。
2ポイント
爆発物専門家
主砲の火災発生率を+1%してくれるスキルです。最近おまけで爆雷の爆発半径の向上という効果がつきましたがここでは無視して話を進めていきます。
火災発生率+1%は、そのまま火災発生率が+1%されるわけではありません。こちらは浸水率と同様に火災発生率の計算の一部となります。仕様や計算式については以前まとめた記事があるのでそちらを参照ください。
手数と火災で攻める砲駆にとってはかなり有効性の高いスキルとなります。数値としては低いですが、試行回数(砲撃命中数)を稼ぐ中で大きな意味を持つスキルと言って良いでしょう。
雷速向上
雷速を+5%するスキルです。
雷速を高める1番のメリットとしてあげられる点に反応時間の短縮があります。反応時間とは、魚雷を発見してからその魚雷に対応するまでのおよその時間のことを指しますが、これが短いほど機動性の良い艦艇(駆逐艦や巡洋艦)に当たりやすくなります。
アップグレードのスロット3の「魚雷発射管改良1」と合わせることで雷速はさらに強化され、たとえば日本駆逐艦夕雲が所持する12㎞魚雷の反応時間は約1秒短縮されることとなります。
魚雷を主体とする艦艇であればまず取得しておきたいスキルの一つであるものの、同じポイントで”最後の抵抗”があるため基本的には後から揃えるスキルとなります。
消耗品強化
水中聴音・警戒レーダー・発煙装置・エンジンブーストの効果時間を+10%するスキル。殆どの駆逐艦がエンジンブーストを持っている点から、腐りづらいスキルではあります。
一方で、どの消耗品についても+10%する程度では誤差の範囲と言える程度の効果しかなく、それこそランク戦やクラン戦と言ったコンペティティブなゲームモードにおける戦略的な使い方をしない限りは2ポイントに見合う有効性を感じにくいスキルとも言えます。
個人的にはポイントが余った米駆で煙幕の壁を伸ばすくらいしか有効性を感じません。エンジンブーストの時間はあれば嬉しいですが無くても十分だと思います。
特重弾薬
AP弾のダメージを+7.5%します。おまけで爆雷の威力+10%というものもありますが例によって無視して話を進めていきます。
AP弾のダメージ向上は最大ダメージが+7.5%されるわけですが、実際に与えるであろう貫通弾はその3割(つまり+2.5%)しか上昇しません。過貫通ならさらにその半分で、しかも跳弾や不貫通の可能性もあります。そんなスキルが他の2ポイントスキルと釣り合いが取れているかと言われればNoです。
APとHEを併用する場合でもその有効性は著しく低いと言い切れます。例外としてAPオンリーのドイツ第2ツリー(Elbingツリー)ですが……。
危険察知
敵艦が自艦を主砲でロックしている数が可視化されるスキル。魚雷や空襲でのロックには反応しないので注意が必要です。
戦術の敵弾接近警報でも書いた通り、撃ち合い時のヘイト管理で一役買ってくれます。隠蔽状態の敵艦艇のロックにも反応するため、特に初動で何隻いるかなどの索敵にも役立ったりと便利なスキルであることから砲駆だけでなく他駆逐艦でも取る需要は高いと言えます。
最後の抵抗
説明不要。何も考えずに必ず取ってください。
3ポイント
主砲・対空兵装技術者
主砲の装填時間-5%に加え、対空の継続ダメージを+10%してくれます。
対空面の強化として採用する分には十分価値の高いスキルと言えます。特に対空の高い欧駆や防御砲火の継続ダメージにボーナスがある米駆などで対空を意識するのであれば取得しても良いでしょう。
主砲の強化としてみるのであれば、同ポイントにある”アドレナリン・ラッシュ”と比べての採用を是非考えてください。なぜならHPの25%以上が減少した場合では効果値の優劣が逆転するからです。もちろんプレイスタイルにもよりますが、主砲を強化したい駆逐艦の大半はダメージをくらうことが多いですから、アドレナリンラッシュの取得を強くお勧めします。
魚雷装填手
魚雷の装填時間を-10%します。
こちらも前述のスキルと同様に、”アドレナリン・ラッシュ”と比べての採用を考える必要があります。しかしながら、魚雷主体の駆逐艦がダメージを貰う場面は主砲主体の駆逐艦に比べて少ないこと・初動の狙ったタイミングで魚雷の装填が間に合うなどの点を考慮すると一概に劣化スキルではないため、自身のプレイスタイルと相談して取得を考えましょう。
目安として。主砲と魚雷を5:5~7:3で使う艦艇ならびにプレイスタイルで取得を考えている場合はとりあえず”アドレナリン・ラッシュ”を取得しましょう。
アドレナリン・ラッシュ
HPが1%減少するごとに各種兵装のパラメータを0.2%ずつ強化するスキルです。
なにかしらを強化したい場合はとりあえずこれを取得しておけと言えるくらい汎用性の高いスキルです。お勧めできない場合は即沈の割合が高いときくらいでしょうか。
敢えて言うことがあるとすれば、スキルとしての効果は腐りづらいものではあるものの戦闘開始直後から効果を発揮するものではないため、初動から何か仕掛けたいプレイスタイルには合わないかもしれません。
榴弾用慣性信管(IFHE)
HEの貫通力を+25%するかわりに火災発生率を半減させます。
このスキルを取得するかどうかは多くの考えがありますが、私は特定艦艇のみで良いと考えております。その艦艇とはズバリ、ミンスク・レニングラード・キエフ・フェンヤンの4隻です。これらの艦艇はマッチングする艦艇の装甲とHE貫通の有効度が特に高いと考えられる艦艇です。他の艦艇はこれら4隻と比べて有効性が低いないしブレる可能性が高いです。
これに異を唱えられる方は自分で十分考えられる知識と経験があると思いますので、自分の信念に従ってもらえればと思います。
管理
消耗品の回数を+1回するスキル。水中聴音や警戒レーダー、修理班を搭載する駆逐艦では積極的に取得したいスキルである。もちろん、通常の煙幕やエンジンブーストを増やす目的で取得するのも悪くないでしょう。
気を付ける点として、増やした分を使わないということが無いようにすることでしょう。例えば修理班を使い切れずに撃沈されてしまったりすることです。増やした意味なかった……とならないようにしましょう。
抗堪専門家
Tier×350HPを増加させるスキル。Tier5以降では必ず取得するようにしましょう。これを取得しない人は色々考えを持っているかと思いますが、魚雷事故でギリギリ耐えられるようになる場面が増えるので耐久面の向上はほぼ必須です。
”撃沈されなければあってもなくても同じ”理論もありますが、HPあってのプレイングも多々あるため、プレイングの幅を広げるためにも取得しておきましょう。
4ポイント
主砲・対空兵装専門家
主砲の射程を+20%し、対空の爆発ダメージを+15%するスキルです。
主砲射程については、砲駆であれば弾が当たる範囲で射程を延長するのは非常に有効であるため積極的に採用して良いでしょう。代表的な所ではソ駆ですが、仏駆でも取得しても良いと思います。
対空強化の面では誤差レベルであり、対空防御砲火を持っていればなおさら必要のない強化値となっています(対空防御砲火使用時は対空爆発ダメージ4倍)。対空目当てでの取得は控えましょう。
素早く静かに
隠蔽状態のときに速力+8%する(メリット効果)条件効果に加え、永続効果で主砲の装填時間が+5%されます(デメリット効果)。+8%という数値は一般的なエンジンブーストと同じ値です。
このスキルの取得については慎重になる必要があります。なぜなら、速くなった速力で何がしたいのかを明確にしなければ最大限有効活用できるとは言えないからです。
たとえば陣地転換を早くしたい・魚雷の射点に早く移動したい・○○より早く移動できるようにしたいなど。明確な理由が無ければただデメリットを享受するだけとなります。
他の4ポイントスキルと比べてデメリット効果があるからこそ、取得することのメリットをしっかり考えて取得しましょう。
無線方向探知
一番近い敵の方向を教えてくれるようになります。
無くても何とかなるスキルではあるものの、おおよその敵艦の位置を確定できたり距離を測ったり、魚雷の来る方角を予想したりとあると非常に便利なスキルです。
これがあることで敵艦との不意の接敵も格段に減るため、後述の隠蔽専門家の次にとりあえず取得したいスキルの候補となります。このスキルがあるかないかで防御・生存面に格段に差が出るため迷ったらとりあえず取得しましょう。
恐れ知らずの喧嘩屋
被発見状態のとき主砲の装填時間-10%(メリット効果)の条件効果に加え、永続効果で対空の爆発数を+1します(メリット効果)。
まず対空面ですが、爆発数+1が最大限有効になる場合は対空特化にして最終爆発数が7を超える場合のみです。これに関しての説明は割愛しますが、この効果やアップグレードのスロット6”副兵装改良2”の効果で増えた分の合計が7に達しない場合は対空目的で取ることは非推奨です。
主砲面に関しては被発見時に装填時間-10%と割とゆるい条件で強力な効果となっております。しかしその発動条件の都合上、煙幕射撃や島裏射撃には適用されないため注意が必要です。それらを加味すると、適している艦艇は煙幕が無い仏駆や欧駆、ソ駆あたりと言えます。
隠蔽処理専門家
被発見距離を-10%するスキルです。何も考えずに取得してください。
幻惑
被発見後15秒間、自艦への砲撃散布界+20%するスキル。
これの取得についても賛否両論あるかと思いますが、私は必要ないと考えております。なぜなら散布界が広がったところで当たる場合はあること、実際有効なのは戦艦と大巡くらいで普通の駆逐や巡洋への効果は体感薄い、そもそもそんなものに頼らずに回避できるようにするべきという3つからです。
また、4ポイントスキルの釣り合いを考えた時、(隠蔽専門家は規格外として)果たして無線方向探知や素早く静かに・恐れ知らずの喧嘩屋と内容が釣り合っているかと考えるとNoだと思います。弾が当たりにくくなるより敵の位置を割り出したり速く動けるようになったり砲火力が上がった方が良いと思います。
まとめ
艦長スキルについては大いに悩んで良いと思いますが
- 最後の抵抗は必ず取得すること
- 抗堪専門家は中Tier以降は必ず取得すること
この2点だけは守って考えてもらえればと思います。