びーびーの記録

主にWoWsについて、自分が書きたいことを書きます。

【WoWS】KotS seasonXVの総括

まず初めに、試合に関わった審判や配信者の方々、そして応援頂いた皆様、誠にありがとうございました&お疲れ様でした。

 

今シーズンも[JC]は奮闘虚しくbest6止まりとなりました。チームの所感としてはあともう一歩といったところですが、その一歩が大きいです。やはり国際戦への壁は高い……。ちなみに今回で3回目くらいのbest6だそうです。突破できる日は果たして……たぶん突破できるまでやり続けることになると思います。

 

Playoff トーナメント表
※[WBXL]→[RSTC]・[Tsuki]→[-1S]

 

さて、そんな感じで大会の感想も程々に、今大会の流れや艦艇の所感、編成・戦術について書いていきたいと思います。

 

 

 

今大会の簡単な流れ

KotSにおける[JC]の各日程の状況をご紹介できればと思います。具体的にどういう風に運営しているかというところが少しでも伝われば幸いです。

 

 

KotS開催前〜シードは絶対に取っておきたい&練習試合の計画組立〜

大会において予選をシードで突破できているかどうかで心の余裕がだいぶ違います。予選は多くのマップをやらされることになるため、早い段階で採用マップ全てのタクティクスの完成度を上げていかなければなりません。予選に出るということは非常に大変なことなのです。

 

しかし、強豪チームは十中八九予選を見て戦術(タクティクス)の練り上げと対策を講じてきます。そんな敵を相手に予選に出てある程度手の内を見せてしまうのは非常に不利であるため、優勝を狙うのであればシード獲得は必須です。

 

シードは前回大会のbest4までと、直近のクラン戦で上位のチームに与えられます。クラン戦の方はKotSに出場するしないなクランもあるため、目安10位以内を目指します。

 

 

また、練習試合のスケジューリングも大切です。今回は3月末からで、平日休日ともに可能な限り練習試合を組みました。練習試合を数こなすためにはとにもかくにもメンバーの予定管理が求められますので、しっかりとチーム内で統率が取れていることが肝要です。

 

同じ日本チームである[NFG]や[NINJA]はもちろん、[CATS]・[AYAYA]・[STCN]・[YYUT]・[TENTH]など数多くの海外クランとの練習試合も積極的に練習を行いました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

 

予選開幕〜試合を分析して糧とする〜

無事にシードを取れたため他チームの試合を見学し、良さそうなものをピックアップして検討します。名だたる強豪は軒並みシードにいますが、シードから漏れた隠れ協チームもいるため油断は禁物です。

 

 

GS開幕〜戦術の温存と他チームの分析〜

シードを取っていればここから本格的に試合に参加することとなります。相手にもよりますが、どれだけタクティクスを温存して臨めるかが重要です。ここで虎の子タクティクスを作れるかどうかで強豪チームに当たった際の勝率が変わります。1度使ったタクティクスは2度通じないくらいに思っておいた方が良いです。

 

なので、こちらも相手チームの分析を怠ってはいけません。どんなタクティクスを組んでいたか、ban map/shipはなにかなど確実に押さえておきましょう。可能な限りメタ戦術も考えておきます。

 

 

Playoff開幕〜全力全開〜

ここから手札を強く使って勝負していきます。自前のタクティクスはもちろん、試合を見て強いと感じたタクティクスを参考にして(パクって)やるのもアリです(というかそうしないとタクティクスの手札が増えません)。

 

予選の時から一貫しておりますが、とにかく試合を見て分析することが肝要です。そして良いものは積極的に取り入れることです。

 

 

各艦艇の所感

 

禁止制限の考慮

今大会では事前に複雑な禁止制限が定められていました。いわゆる強艦艇を制限するものとなっていますが、割とシビアなので色々な艦艇を検討することとなりました……とはいかず艦艇数に関してはいつも通りな感じです。

禁止制限の詳細

レーダー艦、とりわけ12㎞レーダーを所持した艦艇に強く制限を掛けたなという印象です。また、クレベールが制限から逃れているのも注目ポイントでした(偏重タクティクスの危険性)。

 

そんな感じで艦艇についてざっくり語っていきます。

 

 

駆逐艦

島風

高速高隠蔽強力な魚雷と見たまんまの魚雷駆逐艦です。基本的には高速でエリア占領を狙いつつ隠蔽と魚雷で遅滞が目的です。

 

やっていることはユエヤンと大して変わらず、むしろレーダーを持っているユエヤンに軍配が上がりやすいですが通常魚雷である点で駆逐に事故が狙える点はかなりのメリットです。また、対レーダーユエヤンにおいて隠蔽で勝負できる点もポイント高いです。

 

 

デアリング

安心してポン置き出来る万能駆逐艦です。ソナーや単射魚雷といった器用さもありつつ修理班搭載で撃ち合いにも強いと基本的なものは全て揃っています。

 

弱点は低い速力ですが、裏を返せば速力を求められていない場所であればどこでも採用できるとも言えます。占領エリア周りでのライン戦に強く、ショートバースト煙幕なためレーダー艦とセットで運用するとシナジーがあります。特にラグナルとのセットは対駆逐艦において非常に強力です。

 

 

クレベール

高速高火力の砲駆と隠蔽雷駆の2面性を持ち合わせた駆逐艦です。

 

普段のクラン戦とは違い制限がありませんでした。つまり偏重編成が出来てしまうということに他なりません。良弾道のペトロとネフスキーが禁止のため下手するとボコボコにされる可能性が非常に高く、かといって適当に使っても強くない、採用も対策も非常に難しい艦艇でした。

 

大会開幕前は他チームがどれだけクレベールを使ってくるか不安でしたが、多くのチームがクレベールをBanしているのを見て少しほっとしました。またその状況を見て、上手く逆手に取って(どうせクレベールBanと読んで)違う艦艇をBanしておりました(特に対[NFG])。

 

実際の使用率は低かったものの(そもそもBanであることが多かった)存在感は間違いなくトップだった気がします。

 

 

煙幕駆逐(ギアリングor固有春雲)

味方に煙幕を展張して試合を有利に運ぶ駆逐艦です。隠蔽を使ったスポットもこなさせる場合はギアリング、スポット問題が解決できるのであれば火力も出せる春雲の採用としていました(ユエヤンの煙幕採用はほぼありませんでした)。

 

ネフスキーが禁止艦艇に指定されたことで煙幕内に隠す艦艇がデモインやブリスベンといった弾道の悪い艦艇になってしまい、対駆逐火力が激減したのが今季の特徴の1つです。そのため、火力を補う意味でも春雲の採用が多かった気がします。従来のギア+ネフ+ネフが、たとえばユエ+春雲+デモインみたいな感じに形を変えていたように思います。

 

12㎞レーダーが少ない関係上、煙幕での遅滞が非常に有効だったため多くのチームで採用されていました。

 

 

レーダー駆逐(ユエヤンorラグナル)

基本的には占領エリアにレーダーをかけて有利に陣地を取るための艦艇です。敵艦のスポットや魚雷が必要な場合はユエヤン、他艦にスポットを任せて火力重視の場合はラグナルの採用となります。

 

とりあえず占領を1度妨害できるというのが強い他、後ろに砲駆を抱えてのエリア強襲が強いです。ユエヤンの後ろにハバロやクレベールを抱えての初手占領はかなり圧力があります。

 

ラグナルはほぼデアリングとのセット運用だった気がします。隠蔽とレーダー距離が同値のため単艦での防衛には不向きな他、魚雷が無い関係でHPが削られたときに何もできなくなるためです。

 

 

ソナー駆逐(Z-42orフォレストシャーマン)

一部マップ、というか氷の群島のみ?の採用となりました。個人的にはシャーマン推しです。

 

Bでの戦いにおいて、1vs1を想定するなら撃ち合いの強いシャーマンに分がある他、島から主砲を出す場合でも火力の低減が少なく大型艦にも火力の出やすいSAP持ちというのが強力です。弾道が良いのも〇。久々に乗りましたが割と印象が良かったです。

 

一方、他エリアに寄り道してからのB防衛となるとZ-42に軍配が上がります。機動性や魚雷の使い勝手、煙幕ソナーによるハメ技など器用だからです。

 

ヴァンパイアⅡは候補に挙がりつつも煙幕の使い勝手の悪さ・魚雷や高隠蔽の活き辛さから採用を見送られました。

 

 

砲駆(デルニーorハバロ)

高速力高火力で敵の前線の頭を押さえて搔き乱す他、対駆逐艦への重要な火力源です。他艦艇に比べ撃ち合いや判断力といった実力が勝敗に直結しやすいシビアなグループです。

 

[JC]では基本的にユエヤンのお供、もしくは速力を活かした単艦での占領やスポットなどで使われました。特にハバロの火力は高く、50㎜装甲や修理班による粘り強さはかなり影響力が高いです。

 

デルニーかハバロのどちらを採用するかの判断についてですが、魚雷が見込めそうで単艦での遅滞が主戦闘になる場合のときはデルニーといった感じです(とはいえ乗る人間の好みもあるので一概には言えませんが)。

 

 

巡洋艦

デモインorセーラム

ペトロとネフスキーが禁止、モスクワも重度の制限とこれまでの12㎞レーダー艦が使えなくなってしまったことで一気に台頭してきました。クラン戦とは違いKotSではこれまでも使われてきてはいましたが、直近では最も使われたシーズンとなったのではないでしょうか。

 

従来通り島裏配置や煙幕戦術にて使われることが大半でした。マルセイユとの純粋な1vs1で撃ち勝てる可能性が高い艦艇でもあったため需要は高かったと思います。セーラムはデモインがBanの時はもちろん、撃ち合いで有利を取りたいときに意図的に配置することもありました。

 

 

マルセイユ

今期の外周トップメタ艦艇。いつぞやのナポリのような立ち位置の艦艇でした。高速高隠蔽でHPも多く、頭からバイタルが抜かれづらい大口径主砲持ちと非常に強力でした。

 

クラン戦でも制限される程度には強い本艦艇は練習試合をした多くのチームがマルセイユを採用しており、[JC]も例に漏れず採用することが多かったです。大会本番でも使用しているチームが多く、環境のメタ上位であったのは明らかです。ただナポリと同じでめちゃくちゃ火力が出るかというとそうではないため、基本に忠実丁寧にクロスを組むことが求められました。

 

外周ポン置き適正は高いもののタイマン性能はそこまで高くないため、場所によってはデモインやセーラムに変えたりすることもありました。機動力を上手く使わないと並み程度でナポリほどぶっ壊れっな印象はありませんでした([CATS]の使い方が非常に上手いので必見です)。

 

 

ベネチア

対駆逐最終兵器ベネチア・対クレベール編成最終兵器。駆逐同士のライン合戦に加われれば強いです。

 

ナポリが重い制限であまり出てこなかったため以前よりも活躍できる環境は整っていたかと言えばそんなことはなく、縦の撃ち合いでマルセイユ相手に何もできないことがありました。

 

決して弱い艦艇ではありませんが効果的に使うには非常に難易度が高い艦艇でした。

 

 

スタグラ

チームに2隻までの艦艇の1つ。運用方法に変化はありませんが、制限の中では戦艦主砲を耐えつつ位置取りできる貴重な12㎞レーダー艦艇です。相変わらず火災に弱いため定点運用する場合は射線の切り方を覚えるのは必須です。

 

今期初登場のブリスベンに対して強制貫通のため刺さるのは〇。

 

 

ブリスベン

チームに2隻までの艦艇の1つで今期初登場の艦艇。隠蔽状態(最良9.8㎞)で12㎞レーダーが使える艦艇です。

 

使い方としてはネフスキーの代わりといった感じですが、主砲の弾道や火力が段違いなので想像以上にダメージが出ないことに注意が必要です。一方で魚雷の使い勝手が非常に良いため、魚雷事故が狙いやすいのは間違いなく強みと言えるでしょう。

 

特にギアリングとの組み合わせは凶悪で、魚雷が何十本も流れるため駆逐への魚雷事故が起こりやすく、対面の煙幕戦術にもある程度の圧力が出せるのは強かったです。

 

ダメージを出すというよりはレーダーで占領妨害がメインなため、引き側での運用は輝きますが押し側では微妙です。押すために使いたいクレムリンやスタグラと制限が競合するため、チームによっては全く使わないこともあったかもしれません。

 

 

戦艦

30㎜強制貫通艦(ヴィンセントorクレムリンorオハイオorヴァマント)

とりあえず選出される中でマップによって色を出していきます。ヴィンセントとクレムリンは制限がかけられているためマップだけでなく編成との相談もあります。

 

とはいえヴィンセントは現在進行形でトップメタ戦艦であり、ほぼほぼ採用されることとなります。高隠蔽高機動力強制貫通でHEも強く艦首に魚雷もあって特殊修理班持ちと使い勝手が良すぎます。

 

クレムリンは砲駆によるHEスパムに対して手も足も出ないパターンがあるものの、防御姿勢での耐久力には定評があり、かつ主砲も十分と使われることが多かったです。しかし制限がかけられており、競合がラグナル・ブリスベン・スタグラと強力な艦艇がひしめいていたせいで思ったより出番は少なかったです。

 

オハイオとヴァマントはポン置き出来る戦艦で、超長距離で撃てる(逆サイドにクロスを取る)動きが出来るため2隻目の戦艦としての採用が多かったです。ヴァマントは隠蔽もよく斉射火力が非常に高いため引き側の戦艦として良く採用していました。隠蔽のおかげでモンタナよりも近くで駆逐艦を撃てるのも評価が高かったです。

 

 

それ以外

 

マップによって特別刺さっている艦艇(プロイセン)だったり、ヴィンセントの代用だったりすることが多いので総括という形で話すことはあまりありません。自分が乗っていないせいで解像度が低いというのもあります。

 

 

個人の振り返り

 

vs[VOR]でのマイノーターとブリスベンの動きについて、平均点は出せたもののそれ以上何もなかったのがまだまだでした。このポジションの艦艇は絶妙なライン取りとリスク管理が必要で、また、ある種の勝負強さも必要と難易度が高かったです。まだまだやれることはあるなと感じさせられました。

 

一方でそれ以外の部分、駆逐の動きについては概ね満足しております。これまで鍛え続けた感覚と操艦技術の集大成と言えるものが出せたのではないでしょうか。次にコレを超えるのは骨が折れそうです。

 

艦艇操作以外の面ではタクティクスの提案とその場その場での動きの提案がまだまだなので力付けていかないといけないくらいですかね。こればっかりは特効薬が無いので地道にやっていかないといけません。最前線でも余裕をもって他人に指示が出せる程度に少しづつ開発できればと思います。

 

 

おわりに

 

タクティクス紹介は気が向いたらします。。。