ハバロフスクが特別艦艇となり、その置き換わりとして新たにDelny(デルニー)に差し替えられます。今回はそんなデルニーの紹介と使ってみての感想を、現状のソ連駆逐艦の立ち位置などを交えて書いていきたいと思います。
デルニーについてざっくり紹介
一言で紹介するならば強化型タシュケントとなります。タシュケントをアレンジしたような性能となっており、使用感はタシュケントに非常に近いものとなっております。
そのため、ここからはタシュケントとの違いを主にして書いていきます。
装甲配置
ハバロの50㎜装甲はデルニーでも健在です。舷側の一部分が50㎜装甲となっており、上手く当てれば戦艦のAP弾すら跳弾させることが出来ます。一方で巡洋艦のAP弾の貫通弾を取られやすいため注意が必要です。
主砲
タシュケント後期モジュール(ハバロ主砲)とほぼ変わりません。近距離におけるAP弾の貫通力が若干上がっているらしいですが誤差の範囲です。一方で射程は若干ながらも向上し13.1㎞となりました。スキル込みでは15.8㎞となり、かなりの長射程と言えます。
発火率が10%と高かったですが調整により8%となりました。
魚雷
10㎞魚雷を獲得しました。これによって隠蔽に寄せずとも隠蔽魚雷が可能となり戦略の幅が広がったと思います。
機動性
タシュケントより少しだけ速くなり43.5ノットとなりました。転舵所要時間も改善されているため全体的に良くなっていると思います。
対空火力
タシュケントより若干の向上が見られますが誤差の範囲です。
デルニーとハバロの違いについて
火力を下げた代わりに防御面が格段に向上した印象です。度重なるナーフで激重転舵となっていたハバロフスクはアプグレでの介護が必須レベルでしたがデルニーはその必要もなく、主砲の射程も2㎞以上延伸され、さらには隠蔽魚雷まで引っ提げてきました。射程延伸の結果回避の余裕が生まれ、さらに隠蔽魚雷などの安全択が増えた結果、生存性が大きく向上したと思います。
ハバロの尖ったステータスを満遍なく他の面に回した感じでしょうか。ハバロよりも圧倒的に使いやすい砲駆として仕上がっています。
反面、どこも突き抜けない丸まったステータスになってしまいソ駆としては残念です。グロゾヴォイという優等生がいるせいか、性能を丸めるほど差がなくなっていき個性が失われている気がします。
現状のソ連駆逐艦について
ソ連駆逐艦は敵巡洋艦や敵戦艦を主なターゲットとして砲撃を主体に戦っていく艦艇です。弾道弾速の良さを生かした中遠距離戦での砲撃を得意とし、高い機動性と合わせて回避をしつつダメージを与えるコンセプトを持っています。
空母刷新以降空母の数が増え、孤立しがちなソ駆は狙われやすくなり活躍しづらくなりました。また、SAPの実装やイギリス・フランス駆逐艦の登場など、以前よりも幅を利かせにくくなっている印象です。
今でもミンスク・キエフ・タシュケントは持ち前の強みを生かした戦い方が有効ですが脅威となる艦艇が増えたことは間違いありません。最も厳しいのがTier10で、弾道弾速に優れる艦艇が数多く台頭してきた結果動きづらくなっていると感じます。
デルニーは現在に合わせてきた駆逐艦
自分がデルニーを使っていて一番良いと感じたのは射程の長さでした。ハバロは射程13㎞ぽっちで、デモインやウースターを相手するならいざ知らず、ペトロやヴェネチアなどの艦艇を相手取るには相当の工夫が必要でした。主砲の門数が減ったとはいえ射程が15㎞以上あれば上記の艦艇を相手取ることも現実的な範囲です。転舵も良くなっていることから回避がやりやすく、これまでハバロに感じていた不満は解消されているなと思います。
地味に隠蔽魚雷が出来るようになっているのもありがたく、撃てない状況での攻撃手段として重宝します。
昔に比べ高速低弾道艦艇の増加・SAPの実装・対駆逐艦に強い艦艇の増加など、ソ連駆逐艦が活躍していた時代に比べ強敵は増えましたが、デルニーなら何とかなるかなと思わせる程度にはなっていると思います。
おわりに
現状の環境で活躍できるかと言われると首を傾げてしまいますが、古き良きソ連駆逐艦の楽しさを思い出させてくれる程度には整った艦艇となっていると思います。実装された際には是非開発して使ってみてください。